2008年09月13日

プライドワーク 自分をつくる働き方

著者/訳者名 今一生/著
出版社名 春秋社 (ISBN:978-4-393-49528-5)
発行年月 2007年10月
サイズ 217P 19cm
価格 1,890円(税込)

著者の本ってこれまでにもよく読む機会が多かったのだけど、著者がこれほど自分のことを語っているのはこの本が一番だね。

というわけで、前半はかなりのページを割いて「今一生」がどういう生き方をしてきたのかということが描かれている。これが結構興味をひかれた。

バンバン本も出して、あちこち名前も聞いていたので、もっと小金持ちな人かと思っていたんだけど、このノンフィクションフリーライターという仕事も、結構、自転車操業的なお仕事なんだね〜。決して楽な生き方ではないようだ。

さて、そんな生き方をしてきた著者が、「やりたいことをやって食えている方々の働き方」に興味を持って学んでみようとしているのが最近のスタイルで、この本にも、それはそれは興味深い生き方をしている20代後半から40代の人々の素晴らしい生き方が取材されている。

恥ずかしながら、たとえばMo‐Houseさんなんて、面白住宅特集で住宅のことはよく見聞きしていたけれど、こんな授乳服で働く人のことを考えた会社を作って運営していたなんて全然知らなくて、それはもう感動しました!

ドゥーイットの坂本えりかさんの、10代の頃から高校へ通うために自営業を続けてきたという凄さには驚かされた!

その他の登場人物たちもとても面白いんだけど、終章の「自分に合った人生へ軌道修正しよう!」でまとめている著者の考え方にもまた共感することが多かった。キーワードは「共依存を辞めて、自営業を志そう」というところかな。

いつでも、どこでも、時も場所も選ばずに稼ぎ出せる人になりたくて自営業を志すようになったという点では、私個人はどうも労働組合運動にはうまく共感できないでいたんだけど、同じように考えている人がいたということが嬉しかった。

ただ、確かに自営業を志せっていうのは、個人から自信と尊厳を奪い、組織に従属させようとする教育を行ってきた日本で、それにどっぷりと浸かってきた人たちにとっては「マッチョ」な思想なんだよね。それが多数派に受け入れられない所以。

みんな組織の庇護のもとで、たとえ日がな一日窓際に座っていようとも、毎月安定した収入が振り込まれる方がいいと考えてしまうのは致し方ないことだと思う。

それでも、それだけじゃ嫌だ、金か自尊心かの二者択一ではなく、金も自尊心も得られるような仕事に従事したいと強く願う人たちが表れている。そんな気持ちを持った人には良い刺激になる本だと思います。

目次
第1章 もっと魂の込められる生き方を探したい
 今一生(42歳・フリーライター)

第2章 誰も困る人がいない環境を作りたい
 坂元えりかさん(29歳・「(株)ドゥーイット」代表取締役兼CEO)
 http://www.e-shiawase.net/

第3章 人を仕事に当てはめるのではなくその人に合わせた仕事を作りたい
 光畑由佳さん(43歳・「Mo‐House」代表)
 http://www.mo-house.net/

第4章 『母親はつまらない』っていう偏見を取っ払えるといいな
 杉山貴子さん(27歳・「Mo‐House」スタッフ)

第5章 目標を持ったらまわりが応援してくれるチャンスのある社会を作りたい
 山本繁さん(29歳・NPO「コトバノアトリエ」代表理事)
 http://www.kotolier.org/

第6章 自分らしく地域を豊かにしようとする女性たちの起業を支援したい
 奥谷京子さん(34歳・株式会社「WWB/ジャパン」代表)
 http://www.p-alt.co.jp/wwb/

第7章 仕事で覚えたことを応用して新たに仕事を作るのは面白い
 工藤友資さん(31歳・フリープログラマー)

終章 自分に合った人生へ軌道修正しよう!


本の内容
16歳で起業、20代でCEOになった高卒女性、その人に合った仕事をつくる授乳服の「モーハウス」、ニート支援のソーシャル・ベンチャー「コトバノアトリエ」、女性起業家を支援・育成する「WWB/ジャパン」、ブログペット、Rabbit Tickerを開発したプログラマー…脱・雇用時代を謳歌する「仕事人」を徹底ルポ。生きがいとお金の両方を追求する、だれも教えてくれない働き方。

著者情報
今 一生(コン イッショウ)

1965年生まれ。フリーライター&エディター。コピーライター。作詞家&ミュージシャン。1997年Create Media名義で企画・編集した『日本一醜い親への手紙』3部作(メディアワークス)がベストセラーに。1999年『完全家出マニュアル』(同)を発表、「プチ家出」は流行語になった。2007年春から、東京大学で自主ゼミの講師も務めている

プライドワーク―自分をつくる働き方
4393495284今 一生

春秋社 2007-10
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posted by yotu at 12:22 | Comment(0) | TrackBack(1) | 生き方暮らし方
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